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普通は走り出す

儀式化したルールの総てを無視し誠実に創った映画。【異能・渡辺紘文監督特集上映】大田原愚鈍舎の世界

普通は走り出す

最新作『普通は走り出す』(音楽:トリプルファイヤー)を含む6本を特集上映

これまで東京国際映画祭・日本映画スプラッシュ部門(旧:日本映画・ある視点部門)に4度の入選を果たし、海外映画祭にも多数招待されてきた渡辺紘文監督の最新作『普通は走り出す』。アップリンク吉祥寺での特集上映「【異能・渡辺紘文監督特集上映】大田原愚鈍舎の世界」の1本として公開されることが決まった。同時に、『愛がなんだ』の今泉力哉監督ほか著名人からコメントも届いた。

映画『普通は走り出す』は、主題歌・劇中歌に奇才・吉田靖直率いるロックバンド・トリプルファイヤーを迎え、松本まりか、萩原みのり、古賀哉子、ほのか、加藤才紀子、永井ちひろといった女優陣と渡辺監督本人が、「映画を観る意味、作る意味とは?」を問いながら、現実と虚構の世界を行き来する大田原愚豚舎版『8 1/2』(1963/伊)とも言える傑作。
2018年にMOOSIC LAB出品用に制作された作品だ。

映画制作団体「大田原愚豚舎」

渡辺紘文監督、映画音楽家・渡辺雄司の兄弟によって旗揚げされた映画制作団体「大田原愚豚舎」は2013年、日本映画界の巨匠 今村昌平監督の長男 天願大介氏が命名。
渡辺兄弟の故郷、栃木県大田原市を拠点に独自の映画創作活動を展開し、精力的に作品を製作・発表・上映し続けている。
長編映画『そして泥船はゆく』『七日』『プールサイドマン』『地球はお祭り騒ぎ』が4作連続で東京国際映画祭への正式出品。
『プールサイドマン』は東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門・作品賞を受賞。さらにドイツのニッポンコネクションにおいて、ニッポン・ヴィジョンズ審査員賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けている。

【異能・渡辺紘文監督特集上映】大田原愚鈍舎の世界

最新作『普通は走り出す』と共に、大田原愚豚舎の過去作品を世界初の特集上映する。

劇場:アップリンク吉祥寺
期間:2019年10月25日(金)-11月14日(木)
上映作品:
『普通は走り出す』(2018|モノクロ|STEREO|16:9|107分)
『八月の軽い豚』(2007|カラー|スタンダードサイズ|41分)
『そして泥船はゆく』 (2013|モノクロ・パートカラー|STEREO|16:9|88分)
『七日』(2015|モノクロ|STEREO|16:9|110分)
『プールサイドマン』(2016|モノクロ|STEREO|16:9|117分)
『地球はお祭り騒ぎ』(2017|モノクロ・パートカラー|STEREO|16:9|116分)

普通は走り出す

各界著名人からコメント到着!

儀式化したルールやしきたりの総てを無視し、一生懸命誠実に創った映画

今泉力哉(映画監督/『愛がなんだ』『アイネクライネナハトムジーク』他
渡辺兄弟がいなかったら今の自分はいない。そのくらいにお互いに刺激をしあった仲だと思う。私とは作風が全然違うが渡辺兄弟のつくる映画にまだ触れたことがない人はぜひ触れるべきだ。笑えるし、考えさせられる。本当に豊かで笑える映画。

矢田部吉彦(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)
大田原作品は単体で見て刺激を受けてもいいが、それだけで油断してはいけない。それぞれ独立した作品に見えても、すべてが繋がっているMCU的でゲースロ的な世界が大田原なのだ。だから、並走するとハマって抜けられない。目下、いくつかの異なるフォーマットを発明し、それらを少しずつ純化発展させるという全く画期的な創作活動を続けている。これは本当に他に例を見ない。
現在の日本の映画界に真に革新的で確信的な芸術家がいるかと聞かれたら、それは渡辺兄弟を置いて他にいないと、僕は断言する。

山内ケンジ(劇作家・映画監督)
やった!大田原愚豚舎最新作『普通は走り出す』アップリンク吉祥寺公開記念として大田原愚豚舎全作品を観ることができる!
今現在、日本で最も面白く最も重要な映画作家、大田原愚豚舎。ついに全貌が明らかになります。
初めて『普通は走り出す』を観てもその面白さ、ユニークさに驚嘆するでしょう。
数々の受賞に輝く『プールサイドマン』だけを観ているあなた、『普通は走り出す』を観て爆笑するでしょう。
『七日』だけを観ていたあなた、他の作品群を観てすべてが繋がってゆく快感に悶絶するでしょう。
さあ、日本全国民のみなさん、例え選挙で毎回自民党に投票している最低なあなたでさえ、この機会に大田原愚豚舎全作品を観てしまったら、目から鱗がばらばらと落ち、その日からあなたは大田原愚豚舎通になれます。一緒に通になりましょう!

吉田靖直(トリプルファイヤー)
MOOSIC LABから音楽と映画でコラボしませんかとお誘いがあり喜んでお受けしたのですが、完成した『普通は走り出す』を見てみると、監督が劇中でがっつりMOOSIC LABやコラボ企画に対する文句を言っていて笑いました。
しかし、その延々と言い訳や文句を言っている風情が結局は我々の曲とリンクしているように感じられました。別に何とも思ってなかった自分たちの曲を久しぶりに映画で聞いて、「意外といいじゃん」と思ったりもしました。
たまに的確なことを言っていても、大したことを言っていないように見えて軽んじられる主人公らしくない主人公の監督の佇まいに好感が持てます。私も作中の人物のように言い訳をつけて何もしないということを繰り返してきたので映画を見ながら同じような人もいるもんだと少し安心していましたが、結局監督はそれを一本の映画に昇華しているという事実に気づきハッとしました。

アダム・トレル(プロデューサー/「獣道」他)
『そして泥船はゆく』を初めて観た時に渡辺紘文監督の大ファンになった。カウリスマキとジャームッシュぽくて、海外の人にも超ウケてる。新しい映画が出る度、彼の作品をドンドン好きになる。『普通は走り出す』がたぶん一番好きな作品。
笑いすぎて、死ぬかと思った!

バン・ウヒョン(撮影監督)
このたび大田原愚豚舎作品のすべてが日本で上映されることを光栄に思います。
大田原愚豚舎の映画は観るに価する面白い映画です。日本の皆様、宜しければぜひ御観賞下さい。

渡辺雄司(音楽監督)
僕たちが作品を作る信条で大事にしていることは、「自由」「伝統」「情熱」、そして、誰かに評価されるよりも自分が楽しめるものを「創る」ということを優先して音楽や映画を創るということです。それが結果的に最良の答えなのではないかと考えます。
今まで作品を作ってきて思うことは、良い結果、悪い結果を先に考えてしまって、行動をしないのは本当にもったいないということです。
頭であれこれ思い悩み、結果を考えて動かないより、思い立ったら行動、実行してみるというのが、創作の基本です。
僕たちはそういった考えで、今まで作品を作ってきました。僕たちは今後も、歩みを止めることなく、少しづつ「映画」や「音楽」で新しいことに挑戦していこうと思います。

渡辺紘文(監督)
大田原愚豚舎は旗揚げから6年間で5本の自主制作映画を創ってきました。
自主制作映画。つまり誰にも望まれず、期待されず、依頼されず、束縛されず、既定路線から逸脱し、儀式化したルールやしきたりの総てを意図的に無視し、人の意見に1ミリも耳を貸さず、勝手気儘に、自由に、放埓に、野放図に、一生懸命誠実に創った映画が大田原愚豚舎作品です。
そんな大田原愚豚舎作品がこのたびアップリンク吉祥寺にて一挙上映されることになりました。このような貴重な機会はそうそうありません。というか大田原愚豚舎作品をいっぺんに振り返るなどという狂気的な機会は今後もう二度とないかもしれません。
というわけでみなさま、もし興味がございましたら、ぜひ大田原愚豚舎作品を見物に吉祥寺まで足をお運びください。
みなさまのご来場、大田原愚豚舎一同、心よりお待ちいたしております。

映画『普通は走り出す』

STORY
「蓮實重彦だろうが、アンドレ・バザンだろうが、淀川長治だろうが、佐藤忠男だろうが……!」など傍若無人に映画評論家への愚痴を炸裂させる大田原在住の自主映画監督。
電話の向こうの「直井さん」なる人物といい、こりゃヤツアタリの楽屋オチか!?と思いきや、トリプルファイヤーの怪曲群がミュージカル顔負けにパズルのピースとして完璧に組み込まれている精巧さ。
正しい意味でフェリーニを受け継いだ渡辺紘文版の『8 1/2』と呼ぶべき傑作。
そして問題のシーン、燃えていく老舗映画雑誌の表紙に写っている映画作家は誰だ!?(森直人)

出演:渡辺紘文 萩原みのり 古賀哉子 加藤才紀子 ほのか 黒崎宇則 永井ちひろ 久次璃子 平山ミサオ / 松本まりか
監督・脚本:渡辺紘文|劇中歌・主題歌:トリプルファイヤー|撮影監督:方又玹|音楽監督:渡辺雄司|企画:直井卓俊|宣伝協力:MAP
2018 |モノクロ|STEREO|16:9|107min  ©2018 FOOLISH PIGGIES FILMS
「大田原愚鈍舎」公式サイト:http://spotted.jp/2019/08/foolishpiggiesfilms/

10月25日(金)より、アップリンク吉祥寺にて公開!

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