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映画『こどもしょくどう』

「踏み込む精神が日本をより明るくする」映画『こどもしょくどう』初日舞台挨拶レポ

映画『こどもしょくどう』

藤本哉汰、鈴木梨央、常盤貴子、吉岡秀隆ら登壇!

3月23日、岩波ホールにて映画『こどもしょくどう』の書に舞台挨拶が行われ、W主演の藤本哉汰、鈴木梨央、そして、常盤貴子、吉岡秀隆らが登壇。
常盤貴子は「踏み込む精神、おせっかい心がより日本を明るくするのでは?」、つづいて吉岡秀隆は「子供は親だけが育てるものではなくて、大人全員で育てないといけない」と、この映画と同じように次にくる時代は少しでもいい時代になればいいなと願いを語った。

隠れた貧困大国・日本

先進国では最低ランク「子どもの貧困率は7人に一人」である隠れた貧困大国・日本。そんな現状のなか、家もなく満足な食事をとることのできない子ども達の姿を、同じ子どもの視点から描いた映画『こどもしょくどう』。
今や全国3,000か所以上まで広がったと言われる子ども食堂をテーマに、『火垂るの墓』の日向寺太郎監督と、『百円の恋』の足立紳の脚本で、社会は子どもの純粋な想いから変わるかもしれないという希望を描いた、子ども食堂が誕生するまでの物語。
ダブル主演の藤本哉汰、鈴木梨央らの瑞々しい姿、定食屋を営むユウトの両親を演じる吉岡秀隆と常盤貴子の温かい眼差しが胸を打つ―。

初日舞台挨拶レポート

3月23日(土)岩波ホールにて。

映画『こどもしょくどう』

満員の客席に上映後の感動の涙が溢れる中、舞台挨拶は、『映画館で育った人間なので映画館に来てくれて嬉しい』と日向寺監督(53)の観客への感謝の言葉から始まった。

挨拶

藤本哉汰(15、ユウト役)
(初めての主演は)色んなことを学ばさせていただきました。

鈴木梨央(14、ミチル役)
(満席の観客席を見渡して)多くの方にこの映画を見て頂けてうれしいです。

常盤貴子(46、ユウトの母親役)
この映画にこんなにたくさんの人たちが来ていただいて嬉しいです。

吉岡秀隆(48、ユウトの父親役)
今日は寒いけど、この会場はとってもあたたかいですね。心温まる何かを感じ取ってもらえたんだろうなと思います。

企画意図

日向寺監督
子ども食堂が最初からあるものではなく、できるまでの物語にしようと思いました。企画がスタートしたのは2015年で、子ども食堂は今ほど知られていませんでした。

監督の演出について

藤本哉汰
テストがなく、すぐ本番という感じが多く、自然な感じで演じることができました。

鈴木梨央
自分が思うままに、自然と自分が出た感情で演じてほしいというアドバイスを頂きました。

初出演の緊張

幼い頃からキャリアをスタートさせてきた藤本・鈴木だが、初めての主演には緊張もあったようで、次のように一生懸命だった撮影を思い出し合った。

鈴木梨央
最初、クランクインしたときは、少しだけピリピリしたかな。

藤本哉汰
ベテランさんに引っ張ってもらえました。はっきりと優しく教えてくれました。

自身が子役だった頃を振り返って

吉岡秀隆は二人と同じく子役から活動した自身を振り返りながら、藤本と鈴木を素晴らしいと絶賛。

吉岡秀隆
彼らの見つめる目線の先に、大人たちが作ったこういう時代があるとしたならば、子供は親だけが育てるものではなくて、大人全員で育てないといけないですね。

踏み込む精神の大切さ。

常盤貴子は、日向寺監督作『爆心・長崎の空』を見るために京都まで行ったという監督との最初の出会いに触れながら、出演の決め手を「現代社会が抱えている大きな問題を捉えていて、意義のある映画だと思う」と語り、自身が少女時代を過ごした関西で感じた、踏み込む精神の大切さを次のように問いかけた。

常盤貴子
静観しているよりはまずは入っていってみるのもいいんじゃないかな。おせっかい心が、日本をより明るくするんじゃないかな。

吉岡秀隆
次の世代、子どもたちの笑顔が今よりも溢れる時代になれば、大人たちの心の余裕が生まれ、弱者と言われている存在にも目を向けられるのではないか、この映画と同じように次にくる時代は少しでもいい時代になればいいなと祈るような気持ちでいます。

映画『こどもしょくどう』

映画をご覧になる方へ

藤本哉汰
この映画はとても考えさせられる映画です。
見て見ぬふりをせず、勇気を持って関わってほしいと思います。いろいろな人に広めてほしいなと思います。

鈴木梨央
みなさんがこの映画を見た後、みんなで話したり、考えたり、行動にうつしてほしいなと思います。
子ども食堂で検索すると、子ども食堂ネットワークというサイトがあって、そこでどこの食堂で何が必要なのかと分かるので、みなさんが子供たちのために何か力になって頂けたら嬉しいです。

日向寺監督
子ども食堂という新しくゆるやかな共同体ができたことがとても素晴らしいこと。映画を見て下さった皆さんともこの気持ちを共有できてうれしいです。

映画『こどもしょくどう』

映画『こどもしょくどう』

ストーリー

小学5年生のユウトは、食堂を営む両親と妹と穏やかな日々を送っていた。
ある日、父親と車中生活をしている姉妹と出会ったユウトは、両親に、二人にもごはんを作ってあげてと頼んだ。
数日後、姉妹の父親が失踪してしまう。ユウトは幼馴染のタカシとともに、姉妹と意外な行動に出始める……。

出演:藤本哉汰、鈴木梨央、浅川蓮、古川凛、田中千空/降谷建志、石田ひかり/常盤貴子、吉岡秀隆
監督:日向寺太郎 脚本:足立紳、山口智之 撮影:鈴木達夫 照明:三上日出志 美術:丸山裕司 録音:橋本泰夫 編集:川島章正
音楽:Castle in the Air(谷川公子+渡辺香津美)
主題歌:「こどもしょくどう」作詞/俵万智 作曲/谷川公子 編曲・演奏/Castle in the Air 唄/古川凛、田中千空
製作:パル企画/コピーライツファクトリー/バップ 配給:パル企画 (C)2018「こどもしょくどう」製作委員会
オフィシャルサイト:https://kodomoshokudo.pal-ep.com

岩波ホールほか全国順次公開中

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