• HOME
  • News
  • 音楽
  • 【ライブレポ】小坂忠『ほうろう』再現ライブ。矢野顕子・高橋幸宏・荒井由実・尾崎亜美ら。
ほうろう

【ライブレポ】小坂忠『ほうろう』再現ライブ。矢野顕子・高橋幸宏・荒井由実・尾崎亜美ら。

新日本製薬 presents SONGS&FRIENDS 小坂忠『ほうろう』を再現するライブ開催!

ユーミン、矢野顕子、槇原敬之、Char、さかいゆうほか豪華共演!

2019年春、WOWOWで放送決定!

ほうろう

撮影:中嶌英雄

11月26日、武部聡志プロデュースによる一夜限りのコンサート「新日本製薬 presents SONGS & FRIENDS」が東京国際フォーラム ホールAで開催された。
「SONGS & FRIENDS」は、武部聡志が選ぶ『100年後も聴き続けてほしいアルバム』、つまり“名盤・名作”を、その音楽の遺伝子を受け継ぐアーティストたちが再現するというプレミアムなコンサート。
今年3月に、第1段弾として荒井由実の『ひこうき雲』をフィーチャーし開催されたが、今回は第2弾となる。

小坂忠『ほうろう』

今回フィーチャーされるアルバムは、1975年にリリースされた小坂忠の『ほうろう』。
斬新なサウンド、表現力豊かなハイレベルなボーカル、そしてその後の日本のミュージックシーンを作り上げるミュージシャンたちの演奏。
発売から40年を超えても、聴くたびに新しい衝撃を与えてくれる名盤だ。
総合演出は第1弾に続いて、松任谷正隆が担当。

ほうろう

撮影:西岡浩記

4部構成のコンサート

第1部 序章

鬼無宣寿ゴスペルクワイアによる「You Are So Beautiful」、そして小坂の娘・Asiahのボーカルと武部聡志のピアノによる「Unforgettable」からスタートした第1部は、1972年に結成された「小坂忠とフォージョーハーフ」のメンバーが登場。
松任谷正隆、林立夫、後藤次利、駒沢裕城という豪華メンバーと一緒にアルバム『もっともっと』に収録されている「好きなんだから」「どろんこまつり」を演奏。
さらに、その頃から親交があった高橋幸宏を呼び込み、「からす」も披露した。

ほうろう

撮影:三浦麻旅子

第2部 ゲスト+武部バンド

第2部は、ゲストミュージシャンたちが武部バンド(武部聡志、小倉博和、根岸孝旨、屋敷豪太)の演奏で、小坂の楽曲を独自の解釈で歌い、演奏するコーナー。
さかいゆうによる「氷雨月のスケッチ」、田島貴男を加えてソウルフルに歌い上げた「流星都市」、槇原敬之によるスライ・ストーン風アレンジの「機関車」、Charがギターと歌で魅せた「Hot or Cold」など、オリジナルとは違った魅力を感じさせてくれた。

ほうろう

撮影:中嶌英雄

ほうろう

撮影:中嶌英雄

ほうろう

撮影:中嶌英雄

第3部 アコースティックコーナー

ここで登場したのは、小坂の1stソロアルバム『ありがとう』にスタジオミュージシャンとして参加していた荒井由実。

ほうろう

撮影:三浦麻旅子

ステージに登場したユーミンは、「六本木に『SPEED』というディスコがあって、そこにエイプリル・フールというバンドで出てらしたのを見た、中学生の時に」と初対面のエピソードを語った。
「その忠さんのエイプリル・フールを見て、すごいかっこいい!と思った。
ロン毛のパンチで、チャイナサンダルを履き潰していて、パンタロンを履いて、ヒッピーでしたね。
ベースが細野(晴臣)さんで、ドラムが松本(隆)さんで。
洋楽みたいって言い方も変だけど」と、続けてその当時の印象を語った。
さらに「有名な話ですけど、はっぴいえんどのボーカルに本当は誘われてたんでしょう?」と質問をすると、小坂は「そういう将来のバンド活動の話をした時も、一緒にやるというハッキリとした話はなかった」と答えたが、「でも、松本さんはそう言ってたよ」とユーミンが言うと、「じゃあ、ハッキリ言って欲しかったな(笑)」と答えて会場を和ませた。
その流れで、小坂と2人で「みちくさ」を聴かせてくれた。その後も、BEGINや矢野顕子が登場するなど、豪華なアーティストリレーは続いた。

ほうろう

撮影:三浦麻旅子

第4部 レジェンドバンド

第4部はレジェンドバンドのコーナー。
松任谷正隆、武部聡志、鈴木茂、林立夫、小原礼と「流星都市」「氷雨月のスケッチ」を、吉田美奈子を呼び込んで「しらけちまうぜ」を、尾崎亜美が登場して「機関車」を演奏。
そして『ほうろう』のプロデューサーを務めた細野晴臣が満を持して登場。
「本当に『ほうろう』のマルチトラックを聴いた時に、感激しました。細野くんのベースが」「いつの話?」「2010年」「あ、あれね。いいアルバムだね」「20代のみんなの演奏が素晴らしい」「20代っていうのはピチピチしてますから(笑)」と会話し、「音楽はね、年取っても良くなる。渋くなる。ますます歌、いいですよね。素晴らしい」と細野が話した後、「ふうらい坊」「ほうろう」を演奏した。
そして、「Jesus Loves Me〜Amazing Grace」で本編を締めくくった。

ここまででも十分豪華な内容だったが、アンコールでは出演者全員が登場し、「ゆうがたラブ」を、ゲストミュージシャンたちのソロを交えて聴かせるという大サービス。
そして、小坂と武部による「You are so Beautiful」が、映画のエンドロールのように、この伝説的な一夜の余韻を味わせてくれた。

ほうろう

撮影:西岡浩記

“奇跡”が裏テーマだとMCで語っていた通り、レジェンド級のミュージシャンたちが一堂に会したこのコンサートはまさに奇跡と言って過言ではない。
なお、このコンサートの模様は2019年春にWOWOWで放送されることが決定している。

(文:田中隆信)

ほうろう

撮影:西岡浩記

【公演情報】
■公演タイトル:新日本製薬 presents SONGS&FRIENDS 小坂忠「ほうろう」
■開催:2018年11月26日(月)[開場]18時/ [開演]19時
■会場:東京国際フォーラム ホールA
■主催:WOWOW/キョードー東京/ワイズコネクション/産経新聞社/ぴあ
■特別協賛:新日本製薬 株式会社
■後援:J-WAVE、ニッポン放送
■特別協力:TOKYO FM
■制作:WOWOW/ハーフトーンミュージック
■出演:
小坂忠、荒井由実、Asiah、尾崎亜美、さかいゆう、高橋幸宏、
田島貴男(ORIGINAL LOVE)、Char、 BEGIN、槇原敬之、矢野顕子
後藤次利 (fromフォージョーハーフ)
駒沢裕城 (fromフォージョーハーフ)
吉田美奈子
鈴木茂 (from ティン・パン・アレー)
林立夫 (from ティン・パン・アレー/フォージョーハーフ)
松任谷正隆 (from ティン・パン・アレー/フォージョーハーフ)
小原礼
武部聡志(keyboard)、小倉博和(guitar)、根岸孝旨(bass)、屋敷豪太(drums)
■プロデューサー :武部聡志
■総合演出 :松任谷正隆
■オリジナルプロデューサー :細野晴臣
■公式サイトURL:https://www.wowow.co.jp/music/songsfriends/

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA