『何処に行っても犬に吠えられる〈ゼロ〉』

百万年書房 初自社刊行本は手売りで!

太田出版を2017年に退社、そして「百万年書房」を立ち上げた編集者北尾修一氏が満を持して、初の自社刊行物を発刊する。
タイトルは『何処に行っても犬に吠えられる〈ゼロ〉』。5月6日、東京流通センターで行われる第二十六回文学フリマ東京にて、北尾氏自身で手売りすることで、出版社としてのスタートを切る。

記事がどんどん消える!?

北尾修一氏という編集者

太田出版で24年間編集者を務められた北尾修一氏。雑誌『Quick Japan』編集長を務めるなど、数多くの出版企画に携わる。
2017年に太田出版を退社される前には、『創作あーちすと NON』(のん)を編集、退社後も2018年も、「‘のん’ひとり展 -女の子は牙をむく- 」の図録編集に携わり、のんさんの創作あーちすと活動を応援されている編集者でもある。
そんな北尾氏が立ち上げたのが、百万年書房。現在、「百万年書房LIVE!」と題したサイトを立ち上げ、期間限定で記事が消えていくという斬新なコンセプトのWeb連載を実施している。

[参考記事]記事がどんどん消えていくWebサイト誕生! “百万年書房LIVE! ”北尾修一インタヴュー

『何処に行っても犬に吠えられる〈ゼロ〉』

『何処に行っても犬に吠えられる〈ゼロ〉』

現在、北尾氏は、「百万年書房LIVE!」で、『何処に行っても犬に吠えられる』を連載しており、これは2018年の東京を同氏がルポルタージュして回る連載で、読者からの評判も良いという。
実は、この連載にはプロトタイプがあって、それが、先述した『Quick Japan』で同氏が過去、連載していたジャーナリズム風の記事なのである。
そこで、今の読者に“原点=ゼロ”を伝えたいという思いから、過去の『Quick Japan』記事を2018年版に大幅に改稿。
さらに、「私と一緒に雑誌を作りませんか?」とTwitterで公募。そして、20代の女性・小西麗さんが本プロジェクトに参加することになり、彼女の原稿と北尾氏の原稿をリミックス。20年以上前の原稿と、小西さんの2018年の原稿を並列させるという斬新な試みをしている。また、挿絵として、気鋭のイラストレーター・おたぐち氏参加。
北尾氏いわく、ヒップホップのアーティストがミックステープを出す感覚に近いとのこと。

『何処に行っても犬に吠えられる〈ゼロ〉』

『何処に行っても犬に吠えられる〈ゼロ〉』

『補聴器と黒人音楽』文:北尾修一、初出:Quick Japan Vol.07(1996年4月発行)

 

『何処に行っても犬に吠えられる〈ゼロ〉』

『隣の芝は青い』文:小西 麗

こうして出来上がった『何処に行っても犬に吠えられる〈ゼロ〉』(A5横/80p/定価1,000円)。
北尾氏は、百万年書房の初自社刊行本となる同本を北尾氏自身で手売りするところから、出版社のスタートを切りたいという。
同本は、第二十六回文学フリマ東京にて販売。売り切れ次第終了。

第二十六回文学フリマ東京
開催日:2018年5月6日(日)
開催時間:11:00~17:00
会場:東京流通センター 第二展示場(東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分)
公式サイト:https://bunfree.net/
百万年書房配置図:https://c.bunfree.net/c/tokyo26/2F/%E3%82%AA/4

「百万年書房LIVE!」バックナンバー販売サイト
https://millionyearsbk.stores.jp/

[記事:Jun.S]

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