「光」をテーマに短歌を一般公募した「光の短歌コンテスト」(選者:枡野浩一/杉田協士)において1200首のなかから選出された4首の短歌をもとに製作された全4章からなる劇映画『ひかりの歌』。
2017年の第30回東京国際映画祭ではスプラッシュ部門でエントリー。当時の舞台挨拶で出演女優の北村美岬が涙が止まらなくなったことも。
そして、撮影から3年の2019年1月12日、満を持して劇場公開となり、ユーロスペースで初日舞台挨拶が行われ、今度は杉田監督が思わず涙するシーンも。(動画&フォト)

ひかりの歌
松本勝/日髙啓介/西田夏奈子/伊東茄那/金子岳憲/北村美岬/渡辺拓真/杉田協士監督

映画『ひかりの歌』

作品概要

杉田協士監督、『ひとつの歌』以来7年ぶりの長編作品。
それぞれ孤独のなかを生きる女性たちを、ときに静かに、やさしく包む光がある。
詩人・吉増剛造らから激賞されたデビュー作『ひとつの歌』以来となる杉田協士監督の長編最新作『ひかりの歌』。
「光」をテーマに短歌を一般公募した「光の短歌コンテスト」(選者:枡野浩一/杉田協士)において1200首のなかから選出された4首の短歌をもとに、全4章からなる劇映画を完成させた。
この世界で生きるための支えになるささやかな光のありかを描き出す。

ストーリー

都内近郊に住む4人の女性、詩織、今日子、雪子、幸子は、それぞれ誰かを思う気持ちを抱えながら、それを伝えられずに日々の生活をつづけている。
旅に出てしまう同僚、閉店が近いアルバイト先の仲間、他界した父親、長い年月行方知れずの夫のことを思いながら、彼女たちは次の一歩を踏み出していく。

出演:北村美岬 伊東茄那 笠島智 並木愛枝 廣末哲万 日髙啓介 金子岳憲 松本勝 リャオ・プェイティン 西田夏奈子 渡辺拓真
監督・脚本:杉田協士
原作短歌:加賀田優子 後藤グミ 宇津つよし 沖川泰平
音楽:スカンク/SKANK
公式サイト:http://hikarinouta.jp/
©光の短歌映画プロジェクト

2019年新春、ユーロスペースほか全国順次ロードショー

舞台挨拶

ひかりの歌

4篇の短編から成る作品

– 撮影から時間がだいぶ経っていて今回ようやく劇場公開となりました。今のお気持ちは?

北村美岬
すごく嬉しいです。
私が出演している第一章の撮影が2015年で、そのあと、1本ずつ短編として丁寧に作っていって、4本全部揃った時もすごい嬉しかったです。

ひかりの歌
北村美岬

北村美岬 - ひかりの歌

– 演じられた“今日子”という役とご自身で重なる部分はありますでしょうか?

伊東茄那
私は10代の頃から杉田監督と知り合いなんですけど、一緒に過ごしてきた中で私が杉田監督に言ったこととかがセリフにのっかってたりして。
一方で“これは話してないだろ”っていうのも映画の中で描かれていて、その今日子がこの映画の中で生きていったことがとても思い出深いものになりました。

ひかりの歌
伊東茄那

伊東茄那 - ひかりの歌

– 金子さんは杉田監督とは古いお付き合いだそうですが、今回の現場で新たな気付きとかはありましたか?

金子岳憲
今回現場といっても3年前くらいに撮影したのであんまり覚えてないんですが(笑)
杉田監督とは20年来の付き合いになるんですが、新たな気付きというよりは変わらないことがあります。
杉田監督は時間をゆっくり使って撮影される方だなと。それが今回の作品の雰囲気にも表れていると思います。

ひかりの歌
金子岳憲/渡辺拓真/杉田協士監督

ライブシーンはリラックスして撮影できた

– 第二章で、日髙さんと西田さんのライブシーンがありますが印象に残ったことは?

日髙啓介
普段も、お芝居の中で歌を歌うという「FUKAIPRODUCE羽衣」という劇団をやっているんですが、西田さんも常連で出演していただいています。
今回、映画の中で歌わせていただくことになって、存分に歌いましたね。

ひかりの歌
日髙啓介

西田夏奈子
そうですね。存分に歌いすぎて収録されている100倍くらいは歌いました(笑)
でもライブシーンのおかげで、撮影だということを忘れるくらいリラックスしてできました。

ひかりの歌
西田夏奈子

映画祭での反応

– 東京国際映画祭や全州国際映画祭などに、杉田監督と一緒に参加されてますが、現地での反応はいかがでしたか?

松本勝
東京国際映画祭では海外のバイヤーもたくさん来られていて、作品を観終わった後、みなさん熱心に質問してくださって、リアクションがすごく良かったです。
全州映画祭では、街全体で映画祭を盛り上げようという空気感がありました。

杉田協士監督
全州映画祭でも上映後いろんな方々が集まってくださって、感想を伝えてくれました。
伝えてくれながら泣いている方もいらっしゃって本当にありがたい時間でした。

撮影から公開までを振り返って

– 撮影から公開までの3年間を振り返っていかがでしょうか?

杉田協士監督
少ない経験なんですが、今まで映画を作ってきて、ひとつわかったことがあります。
撮影の時、カメラの横にいてすごい感動して心が動いてしまう時でも泣いてはダメだということです。
自分が誰よりも真っ先にそのシーンに出会って心が揺れ動いてしまうと、最終的な監督としての判断が弱まってしまうからです。
なので、『ひかりの歌』を撮影している間は、そこはグッと堪えて作ってきました。
今日、こうやって劇場公開の日を迎えて・・・(涙)
(劇場拍手)
今日でようやく皆さんに(作品を)お渡しできるので、良かったなと思っています。

ひかりの歌
杉田協士監督

舞台挨拶動画

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関連イベント

ユーロスペースにて、公開記念連日アフタートーク開催

※連日19:00の回上映後/すべての回に杉田協士監督も登壇。

1/14(月)ゲスト:歌川たいじ(小説家・漫画家)
1/15(火)ゲスト:林あまり(歌人)、東直子(歌人)
1/16(水)ゲスト:樋口泰人(boid)
1/17(木)ゲスト:山中瑤子(映画監督)
1/18(金)ゲスト:谷田部吉彦(東京国際映画祭ブログラミング・ディレクター)
1/19(土)ゲスト:高橋久美子(作家・作詞家)
1/20(日)ゲスト:文月悠光(詩人)

ひかりの歌

[写真:Ichigen Kaneda/動画・記事:Jun Sakurakoji]